4 PoPoトヨタ自動車㈱ 産業歯科医 西尾先生歯ブラシを濡らす場合は、歯茎への刺激が減り、磨きやすくなります。ただ、歯磨き粉の泡立ちもよくなるため、磨いた気になってしまうのがデメリットです。一方、濡らさない場合は、泡立ちが少ないため磨いている部分が分かりやすく、歯磨き粉の効果(フッ化物によるう蝕予防効果など)も、より期待できます。どちらもそれぞれメリットはありますが、私は後者(使用前に濡らさない)を推奨しています。適切な歯磨き粉の量は、年齢によって異なります。歯が生えてから2歳までは米粒程度の大きさ、3〜5歳まではグリーンピース程度の大きさ、6歳からは歯ブラシの毛先全体に。また、フッ素にはむし歯の予防効果があるので、フッ素が入った歯磨き粉の使用をおすすめします。(フッ素含有量:6歳以上は1500ppm以下、6歳未満は1000ppm以下の範囲でできるだけ濃度が高いものが好ましいです。)西田選手 協賛いただいている愛知県歯科医師会様からマウスピースを提供されているので、意識はあると思いますが、基本的には口腔ケアも含めて、個人の判断に任されている感覚です。チームの中には昼も歯ブラシを持ってきて磨いている選手やスタッフの方もいますね。海外に行かせてもらったときに、アメリカの選手や関係者の歯の白さを見て、「すごく歯を大事にしているんだ!」と驚きました。西田選手 日本代表の活動の中で年に1回の健康診断があり、その際に歯を診てもらう機会はあります。これまでむし歯などの大きなトラブルはなく、毎日の歯 磨きが、その結 果に繋がっているのではないかと感じています。ただ、そのうえで、やっぱりプロに定期的に診てもらうことも大切だと思います。自分では気づきにくい部分まで確認してもらえるのは安心材料になりますし、より良い状態を保つためにも必要なことだと思います。西田選手 日常的に水分は少し多めに摂るように意識しています。口の中が乾くと気になりますし、潤っている状態のほうが細菌の増殖を抑えやすいと知ってからは、より意識するようになりました。特に練習中や移動中などは、気づかないうちに口が乾きやすいので、こまめに水を飲むようにしています。競技面でも、こまめな水分補給はパフォーマンスの安定にも直結しますし、体調管理の面でもプラスだと感じています。歯ブラシは濡らす・濡らさないどちらが正しいの?西田選手 最近は外から見える部分も大切ですが、体の内側から整えることを意識しています。食べるものや水分の摂り方など、日常の積み重ねが、結果的にコンディションにもつながることを実感しています。例えば、摂る水や塩を見直すだけでも体調は大きく変わりますし、油を質の良いものに変えるだけでも疲労感が違います。脂をカットすることが健康だと思われがちですが、疲労回復や日々のエネルギーは脂質をもとに働いている部分もあるので、極端に減らしすぎるのもよくないと感じています。そうした意識の延長で、セルフケアとして普段使うものにも自然と目が向くようになりました。西田選手 自分の体調を整える中で、食べ物や水を変えるだけでも体の感覚が大きく変わることを実感してきました。そう考えると、歯や口も体の一部で、どこかでつながっているものだと思います。歯周病が体の不調や病気につながることもあると聞きますし、決して無関係ではないと感じています。まずは日常の中で少し意識してみること。歯の健康も含 めて、体 全 体を整えるという視点を持ってもらえたらうれしいです。歯磨き粉をつける量はどれくらいが正しいの?チームとして歯や口のケアについての取り組みはありますか。次に歯医者での定期的なメンテナンス(プロケア)について教えてください。日常生活の中で口の健康のために意識していることはありますか。A1その他、口腔ケアに限らず、体調管理で気を付けていることはありますか。読者の方に向けてメッセージをお願いします。A2歯科医 が答えます西田選手の疑問にQ1濡らさずに歯磨き粉をつけていますが、どちらが正解なのでしょうか。Q2何気なくつけていますが、実際はどれくらいの量が適切なのでしょうか。
元のページ ../index.html#5