PoPo2025秋号
2/28

?づらい“つらい”<佐々木愛実さんプロフィール>2002年2月3日長野県松本市生まれ。北海学園札幌高校、札幌国際大学を経てトヨタ自動車北海道株式会社に入社。やまびこバスターズ、ボルテックス札幌を経て、現在トヨタシグナス所属。2019年と2020年のU18世界選手権に出場し、2020年は銀メダルを獲得。2022年世界選手権、2023年と2025年のFISUワールドユニバーシティゲームズに出場し、それぞれ銀メダルと銅メダルを獲得している。トヨタシグナス佐 々 木 愛 実 さん  ア イ ス ホ ッ ケ ー と の 出会いは、3歳上の兄がきっかけでした。兄の練習に付き添ううちに「自分もやりたい」と思い、5歳で始めました。競争心が強かったこともあり、すぐに夢中になりました。けれど、始めた当初は思うようにいかず、ポジションはディフェンスでしたが、ロングシュートが届かないほど筋力がなく、「向いていないのでは」と悩んだ時期もありました。「辞めたい」と感じたこともあります。 出身は長野県で、小学生の頃は男女混合チームでプレーしていました。転機が訪れたのは、中学進学のタイミングで北海道・札幌に移ったときです。札幌では女子チームに所属することができ、チームの雰囲気や人間関係も自分に合っていて、ホッケーがぐんと楽しくなりました。その変化はプレーにも表れ、ディフェンスでも積極的に攻めるように。やがてフォワードに転向し、持ち味をより発揮できるようになりました。今では、このポジションが一番自分らしくいられると感じています。アスリートインタビュー 入社と同時にキャプテンを任され、覚えることが多く大変でした。仕事と競技の両立は今も難しいですが、周囲のサポートに助けられ、働きやすさを感じています。 けがを抱えた時期があり、コンディションを整える大切さを痛感しました。だからこそ、食事では野菜を多く摂り、朝食は必ず食べるようにしています。睡眠時間の確保は課題ですが、寝つけないときは無理せずお湯に浸かりリラックスして女性には、年齢やホルモンの関係でさまざまな不調があり、日常生活や仕事、スポーツに影響を及ぼすことも少なくありません。今回は、そんな課題に向き合いながら北海道で活躍する女性アスリートにお話を伺いました。入社1年目にキャプテンも任されましたが、日々の体調管理で意識していることはありますか。から眠るよう心がけています。限られた時間でも自分なりに調整しています。 私自身、体調が優れないこともあります。薬で調整することもありますが、コンディションへの影響はやはり大きく、つらさを感じます。業務中も体調が悪くなることはありますが、競技の場よりも、言い出しにくい空気を感じることも。あらかじめ伝えておける雰囲気があれば、急な体調不良の際にも、少し気が楽になるのではと思います。 生理休暇についても、まだ利用したことはありませんが、「使っていいよ」と言ってもらえるだけでも、気持ちがずいぶん軽くなります。 きっかけはチームメイトの「受けたよ」という一言で、「自分も行かなきゃ」と思いました。受診は少し気が重いかもしれませんが、私は「スイーツを食べに行く」くらいの軽い気持ちで行きました(笑)。検診自体は簡単で、異常がなかったことで安心でき、心身ともに前向きになれました。 自分の体を大切にすることは、検診だけでなく日々の体調管理にもつながります。女性特有の不調や病気も我慢せず、安心して相談でき理解される、そんな雰囲気づくりが大切だと感じています。女性が気兼ねなく自分の体と向き合える、そんな社会が広がってほしいですね。佐々木愛実さんが所属するトヨタシグナスの情報はこちら アイスホッケーとの出会 い と、現 在 の プ レ ースタイルについて教えてください。女性ならではの体調の波に、どのように向き合っていますか。乳がん・子宮頸がん検診を受けて感じたことがあれば教えてください。って言い〜 見えない不 調を考えよう 〜

元のページ  ../index.html#2

このブックを見る