と 6 PoPo語ってくれた方統括部長藤 原 秀人 さん健 康 推 進 メンバ ーの み な さ ん 健康経営に本格的に取り組んだきっかけは、ホワイト500の取得が大きな契機だったと感じています。特に記憶に残っているのは、2020年に喫煙率の改善と受動喫煙防止を目的に、敷地内を全面禁煙にしたことです。グループ会社の中で喫煙率がワースト2位だったため、改善の取り組みが必要でした。その結果、喫煙率は年々低下し、着実に改善が見られました。 ホワイト500はあくまで評価の指標であり、健康経営が目指すべきゴールは、従業員や取引先の健康を真剣に支えることだと考えています。実際に取り組んでいく中で、従業員や取引先の健康を支えるためには、単に評価基準を満たすだけではなく、組織全体で健康意識を深め、日常的に実践し続ける文化を作り上げる必要があると痛感しました。 2022年に、アプリを活用した歩数競争イベント「歩いてみいた時期で、従業員のみなさんが交流に飢えていたんでしょうね。個人やチームで「九州一周到達距離」を競い合い、従業員同士の一体感を高めることができ非常に意義のあるイベントでした。 また、創業時から伝統的に開催している「社内駅伝大会」では、順位を競う部門に加え、誰でも気軽に楽しめるスペシャル部門を設け、毎年約2,000人が参加しています。大会当日には、特設広場に子ども向け遊具や地元屋台を設置し、応援に来た家族も一緒に楽しめるようにしています。昨年は「秋の健康フェスタ2024(社内駅伝大会)」として、健康をテーマにしたブースやアロマスプレーのワークショップ、地元産の野菜の販売、キッチンカーも登場し、約4,600人が来場しました。このイベントで職場内の一体感の醸成をはじめ、ご家族や地域とのコミュニケーションの活性化を図ることができました。 さらに近年、従業員の健康サポートとして食堂で管理栄養社内駅伝ワンコインメニューRUNね」を開催しました。コロナ禍で社内の活気が少し欠けて 士による1食あたり必要となる野菜(120g/食)が摂れる食事をワンコインメニューとして提供しています。これにより、生活習慣病の予防や健康維持が支援されています。また塗装職場では、静電服を着るため昼休み中に食堂へ行くのが大変なので、これを改善するために自販機を設置し、パンやカレー、ご飯を手軽に買えるようにしたところ、従業員から大変喜ばれています。 人口減少が進む中で、企業が持続的に成長するために最も重要なのは、経験豊富な人材がその力を長く発揮できる環境を整えることだと強く感じています。特に自動車産業のように、長年にわたり積み上げられてきた技術がある分野においては、次世代への技術継承が欠かせません。これまで培ってきた知識やスキルを持つ人々が、より長く現場で活躍できるよう支援することこそ、企業の社会的責任だと考えています。 例えば、私たちの事業所では定年が60歳に設定されていますが、最長で65歳まで働ける制度があり、60歳以上の従業員が今も現役で活躍しています。年齢に関わらず、自らの技術や経験を活かして仕事を続けられることは、従業員にとって大きな誇りであり、健康的でエネルギッシュに、ウェルビーイングを感じながら働き続けられるのだと思います。今後も個々の多様性を尊重し、すべての従業員がその人らしく活躍できる健康づくりを提供し続けていきたいと考えています。ホワイト500取得を通じて、健康経営に対する考え方はどのように変わりましたか。御社ならではの取り組みをお聞かせください。未来を見据えた健康経営のビジョンについてお聞かせください。ホワイト500取得と健康経営が築く職場の未来トヨタ自動車九州株式会社福岡県宮若市 従業員数10,350名
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